笠原メイに捧ぐ詩

愛 に恋した男は、
一日中 飲まず食わずする程
愛 のことを夢中に書き続けていた
気がつけば彼のノートは
次第にノートからはみ出し始め、
机を 愛 で埋め尽くし、愛 は家を飛び出した
このまま彼がペンを動き続けていれば
いつかはインクが切れてしまうけど
でも、きっとその頃には
もう海に着いてるはずだと
胸を弾ませながら 書き続けた

愛 が国境を越えた頃、
 「 なにをしているんだ 」と
警察官に注意をされてしまう

彼は 愛 を書くのに夢中で
彼は 愛 を書き続けた

彼が 一途な想いで 愛 を書き続ける姿に
劣等感を抱いた警察官は
 「 お前はイカレてやがる、逮捕する 」と
言い放ち、左手に握ってたペンを奪われ
手錠をかけれ、白黒のパトカーに揺られて
遠ざかっていく後ろ姿を見て

 " もう少しで海に着いたのに… "と
愛 は思いました

笠原メイに捧ぐ詩
( 2015.11.11 )

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