あの時だって これからだって

あの時だって これからだって
あの人だって 誰かだって
心がしんと静まり返る瞬間があるのさ
カラスだって 野良猫だって
俺たちだって あいつらだって
押し黙って天を仰ぐ瞬間があるのさ

循環バスの窓には
泣きたくて泣けない空が広がっている
循環バスの窓には
消したくて消せない過去が広がっている

循環バス / eastern youth
わたしが覚えている限りでは
昨日、はじめて意識を失った
寝てないせいか 働きすぎのせいか
頑張りすぎのせいか
とりあえず、今日病院に行ったら
普通の貧血だった

それを知った友人が、心配してくれて
自転車で新小岩まで会いにきてくれるという
わたしは急いで準備をして、
お家に出て 子供の頃から使っていた
バスの停留所に向かった

京成バスが来て 乗ろうとしたら
バスの運転手さんが中学校の同級生だった
クラスが一緒になったのは一度だけ
彼は野球部で 京ちゃんという友だちの
好きだった人で、
わたしと彼は挨拶もしない関係だった

なんとなく野球部というだけで
苦手意識を抱いてた
野球部は、お調子者の集まりだった
腰パンしたりまともに制服を着なかったり
学校のトイレでたばこ吸って楽しんだり
ひとりで生きられないような人の集まり?で
軽蔑視していた 関わりたくなかった
かといって彼はそうだったかって聞かれたら
そうではなかった

彼は物静かで 真面目に部活行って、
真面目に勉強を受けるような男の子だった
喋ったことないからわからないけど
でも彼は人に好かれていて、音楽が好きだった気がする
女の子からも人気があった気がする
どうだったんだろう わからない
それくらいしか印象はないんだけど

その彼が 地元のバスの運転手をしていた
それってとても素敵なことだなって思ったの
彼のことをよく知らないけど なんとなく
微笑ましい気持ちになった

どうしても、かっこいいね!頑張ってね!
って伝えたかったんだけど
中学校のときでもあまり話しもしなかったから突然に声かけたら驚くだろうと思って
結局、言えないままバスを降りた

別にそれで良かったかもしれない
この街はもう わたしたちが支える番だね
あれから時が経って 大人になっていったね
なっていくね これからも
始まってもない 終わってもないから
なんでもできちゃうね

だから、わたしも頑張らなきゃなって
そう思えたよ ありがとう

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