あの頃に僕が書き綴っていた日記が

春はまだ真面目にノートを書いていた
夏前には外を眺めてた
秋は君しか見てなかった
冬は冬でぬくぬくやってた

春夏秋冬に追われて大人になった

あの頃に僕が書き綴っていた日記が
長い年月を経てやたら訴えかけてるけど
閉じたんだ

DIARY / 2
わたしが日記を書くとき、
家のなかで書くことがなくなったなぁ
通勤時か、わざわざ喫茶店に
入ったりしないと書けなくなった
だからなんなんだっていう話だが、
そういう小さな変化に気づいた時
落ち込んだりするんだよ

つい最近だと、髪を伸ばすようになったなぁ
我慢するようになったなぁとか
別に好きで伸ばしてたんだけど、
なんというかそうじゃなくて
好みが変わったとかじゃなくて
いやらしくなったなぁとかそんな感じの
結局は髪を染めて思いっきり
切っちゃったけど

鏡にさっぱりした自分を見たとき
愛らしいなと感じた
どっかの誰かが「ウケを狙え」と言ったけど
そんなのくそくらえでしかなくて、
ウケを狙ったわたしを好きでいてくれても
なんも嬉しいもくそもないわけだ

駅のホームで母親がリズムに乗って
ステップを踏んでいた
わたしは「やめなさい」と言ったんだけど
「なにが悪いの?みんな自由よ
わたしは人を傷つけてないじゃない」
と言ったんだ

確かに

みんな自由だよな
縛っているのは他人でもなく、
間違いなく自分自身だ






肩に力を抜いてけよ
スタートラインは何度だって
引き直せるんだって言ったじゃないか
言葉を詰まらせるほど 思い込むことはない
わたしは生まれた時からずっと自由で
これからも自由だ

足を動かせよ 心を踊らせよ

五年前の日記で

信じられるよりも信じ
愛されるよりも愛すこと
人を愛することで優しさを
忘れることなく生きることができる


わたしはきっとその道を
好んで歩んでいる
きっとそれは
エネルギーを与えることで
きっとそれは
生きる時間を削ることで
きっとそれは
始まりを作っていることだと思う


そしてそれが、
「美」であり「死」である


満ちないこの国に生きていて
心を痛むことばかりで
真実こそが美しさ、美しく
ありたければ真実と向き合うこと
わたしはきっとその道を
好んで歩んでいる


と叫んだ その言葉は
今でも心の奥底に生きているはずだ

その気持ちを壇上に立たせて
スポットライトを当てろ





汚れているなんて思うなよ
なにもないなんて思うなよ
十分だよ

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